歩くこと。(1)

健康のためによく「1日1万歩歩きましょう」と言われる。
厚生労働省の健康日本21プロジェクトの文書に以下のような記載がある。

●運動は健康維持に有効
「身体活動量が多い者や、運動をよく行っている者は、総死亡、虚血性心疾患、高血圧、糖尿病、肥満、骨粗鬆症、結腸がんなどの罹患率や死亡率が低いこと、また、身体活動や運動が、メンタルヘルスや生活の質の改善に効果をもたらすことが認められている。更に高齢者においても歩行など日常生活における身体活動が、寝たきりや死亡を減少させる効果のあることが示されている」

●運動を行なっている人の割合が少ない
「身体活動や運動の健康に対する効果についての知識は国民の間に普及しつつあるものの、運動を実際に行っている者の割合は少ない。多くの人が無理なく日常生活の中で運動を実施する方法の提供や環境をつくることが求められる。」

●運動目標の設定
「国民の身体活動や運動についての意識や態度を向上させ、身体活動量を増加させることを目標とする。身体活動・運動の推進のために、日常生活における身体活動に対する認識・態度、1日の歩数、運動習慣を有する者について、その現状を把握し、それに基づいた数値目標を設定する。」 

というところから、
「日常生活において身体活動量を増やす具体的な手段は、歩行を中心とした身体活動を増加させるように心掛けることである」

そこで1日1万歩についての解説があり

1日1万歩の根拠
 海外の文献から週当たり2000kcal(1日当たり約300kcal)以上のエネルギー消費に相当する身体活動が推奨されている。歩行時のエネルギー消費量を求めるためのアメリカスポーツ医学協会が提示する式を用いて、体重60kgの者が、時速4km(分速70m)、歩幅70cmで、10分歩く(700m、1000歩)場合を計算すると、消費エネルギーは30kcalとなる。つまり1日当たり300kcalのエネルギー消費は、1万歩に相当する。

歩行時のエネルギー消費量を求めるためのアメリカスポーツ医学協会が提示する式
水平歩行時の推定酸素摂取量(ml/kg/分)=安静時酸素摂取量(3.5ml/kg/分)+0.1×分速(m/分)

つまり、
・健康維持のために毎日300kcal、週あたり2000kcalの運動をしましょう
・活動量を増やす方法として、まずは歩行です
・平均的な歩き方であれば、毎日1万歩です
ということになる。
(続く)